壊れたり古くなったりしても、
まだまだ、修理して使えるものが沢山あります。
エフラボでは、そんな椅子やソファを
新品同様に生まれ変わらせ、
お客様のもとへとお返ししています。
1. 生地をはがす(メクリ)
椅子の上張りの生地がとめられている針金(ステープル)を、ペンチやアイスピックのような工具を使ってテコの原理を用いながら1本ずつはずし、生地をきれいにめくっていきます。このときフレームに傷がつかないように当て布をしながら慎重に進めます。力はそれほどいりませんが、針金が折れて残ってしまわないようにするなど、簡単そうに見えますが、根気と技術を要する作業です。
2. クッション材や木部の補修
長年の使用でつぶれてしまいへたってしまったクッション材や傷ついてしまった木部を必要に応じて補修します。
クッション材の補修
形や大きさに合わせてウレタンを切り、糊を噴霧して接着していきます。薄手のウレタンから厚みのあるウレタンまで、新品同様の座り心地の良い椅子にするためにクッション部分を再生するきめ細かい作業です。
木部の補修/再塗装
傷ついたり塗装がはがれた木部の補修をします。汚れを磨いて落とし、着色(塗装)していきます。着色は下塗り・中塗り・上塗りと3回繰り返します。ガタついて不安定になった脚の補強や調整も行います。
3. 生地の型出し
生地を裁断するための型を作成します。基本的に手作業で行われています。椅子の形にぴったり合った型に仕上げるため、実際に使う生地と似た素材の生地で裁断し、実際に張ってみながら微調整していきます。これを2~3回繰り返すことで型が完成します。
4. 生地の裁断
型に合わせて生地を裁断します。手作業で行ったり、細かいものや数量が多くリピートが見込まれるものについてはCADデータに落とし込み機械で行ったりと、特性に応じた作業を行っています。生地の柄や伸縮を考えたり、縫製や仕上がりなど後工程を意識したりしながら裁断していきます。
5. 生地の縫製
裁断された生地をミシンで縫い合わせていきます。布地やビニールレザーから本革まで、さまざまな素材の生地に対応するため、厚い生地でも縫うことのできる工業用ミシンを使用します。それでも分厚い革などは、本革専用の革透き機を用いて部分的に透いて薄くしてから縫製します。
6. 生地の張り込み
縫製した生地を針金(ステープル)で止めたり、糊を用いたりしながら張り込んでいきます。ステープルの間隔を揃えたり、生地の引っ張り加減を均一にして凹凸など厚みのバランスを保ったりと職人の繊細な感覚が求められる作業です。
7. 検品・梱包・出荷
できあがった椅子に傷がついていないか、針金が飛び出していないか、フレームにぐらつきはないかなどを細かくチェックする最終工程です。検品が通った椅子は丁寧に梱包され、お客様のもとへと出荷されていきます。
椅子にも、後世に伝えていきたい想いや
伝統・技術があります。
その想いや技術を受け継ぎながら、
世の中の変化や流行にも対応し生まれ変わらせるのが、
エフラボの椅子再生事業です。